デザイン制作におけるパソコンは「資本」です。ここではパソコン購入時に役立つ知識として、基本的な用語をそれぞれ説明します。
参考までに、筆者が使うパソコンの仕様とスペックを、下記の通りご紹介します。
OS | Windows 10 Home 64bit |
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CPU | Intel Core i9-9900K 8コア / 16スレッド / 3.60Ghz(TB時最大5.00GHz) / 16MB |
メモリー | 32GB(16GB×2) PC4-19200 / DDR4-2400 |
HDD | 4TB 5400rpm / 6Gbps 対応 |
SSD(M.2) | Samsung SSD 2TB 970 EVO (別途購入して取り付けています) |
グラフィックボード | NIVIDIA Quadro p4000 |
マザーボード | Intel Z390 |
マウスコンピューターのパソコンは自分に合った仕様へのカスタマイズが可能です。下記ボタンから、クリエイターPC(DAIV)の購入ページに移動できます。
CPUとは
CPU(プロセッサー)とは、周辺機器からデータを受け取りコンピューターの制御と演算処理を行う、パソコンには必ず搭載される最も重要なパーツです。CPUはコンピューターの中枢を担う「脳」のようなデバイスですので、その性能がパソコンの性能に直結し、価格を大きく左右します。
CPUのスペック(性能)は、「動作クロック」と「コア数」で決まります。クロック数が高いとそれだけ計算が早く行え、コア数が多いと並列処理に強くなります。用途が動画編集や各種Adobeソフトの使用であれば、並列演算に強いコア数の多いCPUの方が効果を発揮します。主な用途がゲームであれば、コア数よりクロック数に注目しましょう。
CPUを製造する有名なメーカーは、「Intel(インテル)」と「AMD(エーエムディー)」の2社で、ともにアメリカの会社です。業界シェアが最も多いのはIntel製のCPUで、オールマイティな威力を発揮するため、用途にも幅広く多くのユーザーが選びます。ADM製のCPUは、とにかくコストパフォーマンスに優れており、パソコンを自作するような上級者に人気です。
メモリーとは
メモリーとは英語で「記憶(memory)」を意味し、その名の通り、データを一時的に記憶する部品のことです。CPUを「脳」と例えるなら、メモリーは「作業台」と言えます。何か作業に取り掛かる時には机は広いほどに作業がはかどるのと同じように、メモリーもパソコンを使用する際に同じように機能するたすため、その容量はパソコンの動作速度に大きく影響します。
メモリーには、大きく分けて「RAM(ラム):読み書きの両方可」と「ROM(ロム):読み出し専用」がありますが、ここで指す(または一般的に言われる)メモリーとは、メインメモリーであるRAMのことです。メモリーの容量は大きくなるほどに性能が上がり値段も上がりますが、デスクトップパソコンであるなら、8GBもしくは16GB(それ以上)を選ぶようにしましょう。
HDDとSSDとは
HDDとは
HDD(ハードディスクドライブ)とは、データを保存しておくために必要であり、パソコンに内蔵されている記憶装置のことです。データを保管するストレージとしての役割があることから、「内蔵ストレージ」とも言います。
HDDは中に高速で回転するプラッタという磁性体が塗られた円盤が複数入っていて、磁気ヘッドでデータやプログラムを書き込んだり読み出しをする仕組みになっています。そのため動作が磁気的であることから構造上衝撃に弱く、稼働中の大きな衝撃はデータの破損や消失、また動作不良の原因になります。
SSDとは
SSD(ソリッドステートドライブ)は、半導体メモリーを使った記憶装置のことを指します。使い方や用途はHDDと全く同じですが、SSDはHDDに比べると転送速度(読み書きの速度)が非常に速く、また消費電力が少ない上に衝撃にも強いなどの利点が多いことから、SSDとは「高機能なHDD」と言えます。
値段はHDDより若干高めですが、2019年現在では「容量が少ない」というSSDのデメリットも克服され、大容量化が進んでいますので、今買うならSSDを選ぶことをおすすめします。容量はデスクトップパソコンであれば、500GB~1TBあれば十分です。
グラフィックボードとは
GPU(グラフィックコントローラ)とは、3Dグラフィックスなどの画像描写を行う場合に必要となる計算処理を行う半導体チップのことです。GPUもCPU同様「脳」であり、画像に関する処理を司る「もう一つの脳」としての役割を担っています。
グラフィックボードとは、「外付けのGPU」のようなもので、ディスプレイに画像や映像を映すための板状の部品のことです。グラフィックボードが直接CPUやマザーボードに搭載される「オンボードグラフィック」は、独立したグラフィックボードに比べるとその性能は劣ります。
マザーボードとは
マザーボード(またはメインボード)とは、CPU・グラフィックボード・メモリー・周辺機器(マウス・キーボード)など、様々な電子装置を構成するために必要となる「電子基板回路」のことです。パソコンの土台となり根幹を担うグラフィックボードは、ヒトでいう「脊髄」のようなものです。
またマザーボードのソケットによって使用できる機器が決まるので、CPUやメモリーを追加購入する際などには、それらが使用するマザーボードに対応しているかどうかを確認する必要があります。
まとめ
- CPUの性能は「動作クロック」と「コア数」で決まり、パソコンの「脳」の役割。
- メモリーは、データを一時的に記憶する部品のことで、「作業台」の役割。
- HDDとSSDの機能は同じでも、SSDには利点が多く「高機能なHDD」といえる。
- グラフィックボードは、画像処理を司る「もう一つの脳」。
- マザーボードとはパソコンの土台であり、「脊髄」の役割。